ホテルを経営する夫婦に呼ばれたサニー達は一人息子のことで相談していた。息子に後を継がせようとしたいが自分はやりたくないと言い口もきいてくれなくなっていたのでサニー達で力にならないか依頼していた。

サニーは息子に呼び掛けた。

「事情は分からないけど後継ぎして欲しいと言うなら・・・」
「たとえサニーの願いでも聞き入れられない。俺は特にやりたいことはないが親が敷いたレールの上に縛り付けられるような人生は送りたくないんだよ!俺は俺なりの自由な人生を送りたいんだ、それを理解しないなら出てってやる!!」
息子はサニーの呼びかけを遮るとそのまま家を飛び出した。

サニー達は夫婦とともに息子を探した。夫婦は息子の言葉を聞いて思い悩んだ。無理に継がせてめちゃくちゃになったらホテルの評判にも響いてしまうし逆に廃業する業務提携してる業者にも損害が及ぶし何よりも客の楽しみを奪ってしまうことになるからだ。サニーは「息子さんの気が変わる可能性もあるのでそれを信じましょう。どうしてもだめなら他の従業員に継がせることはできないんですか?」と呼びかけた。

しかし夫婦は「うちは代々自分たちの血筋で継いできた以上他の従業員に継がせると持ち味が変わってしまうからできないんだ。だから息子に継いでほしいんだ。」と息子以外の人物には継がせない意思を強調した。

一方息子は「どいつもこいつも俺を縛りやがって!」と怒りをぶつけていた。

「別にホテルなんかなくなったっていいのに・・・」
そうつぶやくといつしかホテルの前に来ていた。そんな彼の耳に「最高にいい。」とか「いつまでも続いてほしい。」と宿泊客の声が聞こえると何かを思い立ったのか何処かへ走り出した。

その頃夫婦は息子の意思を聞き入れるなら廃業するしかないと苦渋の決断を考えていた。サニー達が引き留めようとした時息子が戻ってくると「俺に継がせてくれ!」と志願してきた。

「たとえ一人や二人でもいつまででも残してほしいという客がいるなら俺がやりたいことはホテルを継いでさらに繁盛させることだ。」
息子の言葉を聞いた親はうれしくなり、早速ホテルに戻った。幸せそうな家族を見てサニーは微笑んだのだった。

終わり

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